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【依頼方法】失敗しない芸能人・有名人との仕事のやり方

仕事・働き方 広告代理店営業

こんにちは、さる基地(@sarukichi2019)です。

広告の仕事をしてれば一度は体験してみたい「芸能人(もしくは有名人)」との仕事について話をします。今回は、私の経験をもとに

芸能人との失敗しない仕事の進め方


を紹介します。


まとめると上記のツイートになります。

といっても、芸能人との仕事のやり方はいろんなパターンがあると思います。タレント関係の広告の仕事をしたことがない人は一例としてどうぞご参考ください。

この記事を読み終える頃には

  • 芸能人への仕事の依賴の仕方(オファー)
  • 芸能人との現場の進め方
  • 芸能人との仕事で注意すべきこと

この3点を理解することができます。

下記は、CM撮影を例に紹介していきます。
では、どうぞ。

芸能人への仕事の依賴(オファー)方法

芸能人への仕事の依頼方法については色んな方法があると思います。
直接所属事務所に連絡してみたり、知人のツテを探してみたり、でもこれらは現実的な方法ではありません。

そもそも、どこの誰ともわからない人から仕事の依頼が来た時、あなたはどうするでしょう?嬉しいという人もあるかもしれませんが、まずは警戒しますよね?
芸能事務所も同じで、やはり最初は「ドコの誰やねん?」というところから始まります。

あなたが誰もが知っている大手企業の人間なら話を聞いてもらえるかもしれませんね。でも、そうでもない中小の制作会社の人間だったらどうでしょう?
答えは、「相手にしてもらえない」ことが多いです。

相手にしてもらえないといっても話は聞いてもらえると思います。
でも、実現するには相当にハードルが高いと思います。

では、どうしたらいいか?ですが、

芸能人の方と仕事するときには「キャスティング会社」に依頼します。

キャスティング会社とは

キャスティング会社というのは、モデルやタレントを使いたい制作やメディア系企業や、一般企業などに対して、モデルやタレントや芸能人の仲介業務を行う会社です。

キャスティング会社を経由するとタレントや有名人の起用がスムーズに実施できます。なぜなら、キャスティング会社は芸能事務所とすでにパイプを持っていて、信頼を築けている会社だからです。

ただ、キャスティング会社は、ただの紹介会社じゃありません。
マネージメントこそ領域外ですが、多くの芸能人の現場出演を調整してきた経験値がありますから制作側が抱えている要望・悩みなど一旦フィルターをかけてスムーズに行く方法を判断をしてくれます。また、現場が円滑に進むように調整・アドバイスももらえます。

例えば、自分でタレント事務所と直接交渉するとしたら

・タレントの◯◯さんは、いくらで仕事してくれますか?
・タレントの◯◯さんは、こんな仕事やってもらえますか?

って聞きたいですよね?

これ、普通にNGくらいます(笑)

起用したいタレントさんのクラスにもよりますが、かなり失礼な聞き方なんですよね。

「失礼とか仕事でしょ?聞けばいいじゃん」って言われそうなんですけど、配慮ができる、できないというのはまず最初に見られるポイントだと思います。

前提として、タレントさんたちは基本「仕事を選べる立場」なんです。中小の企業が起用しようと思うと、やはり配慮が必要です。

というか、現場が始まると配慮しっぱなしです。それでかなり消耗します。

また芸能界というのは、「仁義」「筋(スジ)」を重んじる業界です。任侠映画のようですがこれは色濃く残ってます。

ただ逆を言えば「理屈があれば動ける」業界でもあります。

この辺は、キャスティングさんと一緒に起用にあたっていつも策を練る軸にしています。(なぜ起用したいかっていう理屈が必要です)

上記の例で言うと、キャスティングさんが入っていれば

◎タレントの◯◯さんは、いくらで仕事してくれますか?
→タレントの◯◯さんは、◯◯円で仕事して欲しいんだけど道はあるかな?

◎タレントの◯◯さんは、こうした仕事やってもらえますか?
→タレントの◯◯さんは、こうした仕事やってもらうためにはどうしたらいいかな?

こんな感じで相談できるのです。

ちなみに必ずキャスティングさんとは事務所に挨拶に伺い顔合わせをします。お土産も持参します。顔を見せずにお願いをすることは印象が良くありません。

芸能人への実際の依賴

キャスティングさんが入っても、芸能人への仕事の依賴は一大作業です。まずは、起用するイメージを伝える資料を作ります。

これが、まあ大変です。

普通の軽い現場だとラフイメージでざっくり伝わればまあ行けるでしょ。と進めれる仕事もありますがタレント絡みの仕事は違います。

事前の資料が全てです。

どういうことかというと、事前に打合せたことしかしません。やりません。責任持ちませんよ。ということです。

かなりドライですが、芸能界では普通です。契約の範囲内で事前にお互いが確認しあえたことしか対応しないですよ。というビジネススタイルなんですよね。(当たり前といえば当たり前ですが)

こうしたシビアな世界ですので、「曖昧なこと」は通用しません。

「つもりだった」とか絶対通用しません。
「聞いてませんよね?」で一蹴されます。笑

なので、事前の資料作りは超大切です。

CMの撮影であれば

◎撮影コンセプト 
→なぜこのタレントさんの起用が必要なのか?どうさせたいのか?
◎撮影イメージ
→絵コンテ(といっても表情指定などもあるので、実写並にリアルなもの)
◎スタイリングイメージ
→どんな服を来て、どんな髪型でとか
◎撮影の香盤 
→撮影のタイムスケジュール的なものです。かなり詳しく作ります。
◎現場スタッフリスト 
→どんな監督、カメラマン、アートディレクターで現場を作るか
◎出来上がった映像の展開先メディア、期間、露出ボリューム
◎出来上がった映像の2次展開

などなど盛り込みます。要は「聞いてないよ?」って状況を作り出さないことが大事です。

ちなみに度を超えた要求は、きちんと事前にキャスティングさんがブロックしてくれます。 (いい加減にせいっ!とねw)

芸能人の出演のギャラ

みんなが気になる芸能人のギャラですね。
これはもうタレントさん次第だと思います。

タレントさんごとにベースの相場金額は存在します。1クール出演(使用)でいくらとか相場があります。

また金額を左右するが「どういう出演の仕方になるのか?」です。
内容次第では、金額が変わります。 基本、内容と拘束時間、素材の使用期間と展開範囲によって金額が変動することを覚えておきましょう。

それも事前の打合せがベースとなります。

余談ですが、私が昨年仕事したタレントさんの中でも高額だった方はCM出演1クール1本3000万くらいの誰もが知ってる方でした。

芸能人との契約

晴れて双方の要望が了解できたら契約です。
契約において大事なことは、

・契約は必ず事前に結びます。(当たり前ですけど)
・契約書は必ず専門家に一度チェックしてもらいます。(有料でも弁護士さんに見てもらいます)
・契約書には必要なことを「すべて」記載します。

何度も言いますが、芸能界は「契約」が全てです。
契約以上のことはしてもらえませんし、契約は命がけで守ってくれます。
※以前タレントがインフルエンザになっても、当日600キロ離れた現場に夜走して到着され仕事完遂されたこともあります。

彼らにとっても「契約」は生命線で、尊重すべき「信頼の形」でもあります。契約は必ず守ってくれます。 (それでも、万が一もありますからきちんと法律家に法律的に通用する文書に仕上げてもらいましょう)

私の所属してる会社は、契約書はキャスティング会社と芸能事務所と3社契約で大体契約します。

芸能人との現場の進め方

制作の計画ができたら、最終香盤通りに現場を進行します。

現場には中規模の現場で20人、大きな現場だと40人くらい関係者だけで埋まりますね。大人数のスタッフが1つの指針『香盤』で動きます。

注意するのは、この「香盤」です。

現場は香盤で回る

◯香盤とは
制作用語。ドラマなどの撮影を行なう際に事前に作られたスケジュール表の一種。香盤表には、各シーンごとの登場人物や必要な衣装・小道具・消え物などが事細かく書かれていて撮影を円滑に行なうための重要な資料となる。

こんなやつです。
https://ameblo.jp/newsentertainment/entry-12177244314.html

香盤(こうばん)なんて聞き慣れない人も多いかもしれませんが、業界の人は香盤を中心に現場作りをします。

基本的には
・タレントさん軸
・制作側軸
・クライアント軸

があって、それぞれのシーンにおいて場所・時間・撮影内容が記載されているものです。

要は現場設計図ですね。

香盤は大体CMの制作会社さんが監督さんカメラマンさんと事前の下見をへて相談しながら作ってくれます。香盤はすべてのシュミュレーションを立ててそれを記載します。雨が降ったら、雪が降ったら、曇ったら・・・などなど。

営業担当としてやることといえば、

・撮影に必要な現場各所の根回し(撮影許可が必要な場所など)
・クライアントへの説明・調整
・予算管理

です。特に予算管理は、現場を理解してないと算出できません。なので営業担当も一緒に現場に入ることをおすすめします。雨が降ったら撮影延期→宿泊経費は?代替え交通費は?などトラブルを事前に想定しておきます。

ただ、基本的に事前の計画と香盤があれば現場はちゃんと回ります。(というか制作のプロたちがまわしてくれます)

芸能人との接し方

営業的に気になるのは、ココですよね。例えば、クライアントが「挨拶させて欲しい」とか「写真を一緒に取らせて欲しい」「サインを貰って欲しい」とかよくある話ですが、意外と調整に労力を使わねばなりません。

基本的にはすべてキャスティングさん経由で調整してもらいます。

・挨拶については、事前にタレント側にもクライアント側の立場などお伝えする(双方が恥をかかないように配慮)
・クライアントにお土産をもたせる(事前にタレントの好みなど、キャスティングさん経由でリサーチ)
・写真は事前にタイミングをお伺いしておく(可否、ショットの構図、枚数含めて)
・サインは事前に「宛名」「枚数」をクライアントと下話をしておく。常識的には5枚くらい

ずらっと書きましたが、事務所側からしたら、まあまあ鬱陶しいと思います。笑
それでも、それらを調整してクライアントにはいい気分になってもらうのが営業担当の役割でもあるので、そうした配慮を汲み取ってくれる「空気の読めるキャスティングさん」を探しましょう。これ大事。

あと、基本的に必要以上のことは僕は喋りません。笑
緊張するから!

挨拶、お礼はしっかりとします。
とにかく低姿勢の方が無難です。芸能人と張り合う人は必要はないですよ。笑

芸能人との仕事で注意すべきこと

気さくなタレントでも配慮しよう

どういうことかというと、タレントさんによってはかなり「いい人」っているんですよ。

写真一緒に撮ろうよ?
現場合間に一緒に食事しましょうよ。

とか言ってくれる人。言われたら甘えちゃいそうですが、アナタが営業担当なら一度踏みとどまってください。

まずは、マネージャーに確認しましょう。タレントさん本人がOKといってもマネージャーさんに確認しましょう。

というのも、タレントさん本人の意志ってかなり尊重されると思うんですが、
やはり事務所には事務所の売り出していく「方針」や「戦略」があって、些細なことでも命取りな芸能人ですから、カメラが回っていないそのあたりはシビアに見られてます。

営業担当として大事なのは、自分がタレントと仲良くなることではなく案件をスムーズに回すことです。

案件をスムーズに回すためには、事務所への配慮も欠かせないのです。

色校正は鬼校正

タレントものの色校正は、ほんとシビアです。通常の印刷物とは比べ物になりません。なぜかというと、OK出るまで何回もやりなおしですから。笑

タレント事務所の色校は基本「お顔」CHECKです。

顔の色、シミ、シワ、1つ1つチェックが入ります。「このシミ1つ消して下さい」とかそんな感じです。

商品の色については企業さんもシビアなんで、タレント=商品には違いないので
まあ同じかもしれませんが、妥協は許されません。

※厳しいところだと、本機校正、本サンプル校正など実物ベースのチェックが繰り返されますので予算を食います。

情報管理について

当たり前といえば当たり前なことですが、芸能人の情報管理はかなりシビアです。

というのも、芸能人のニュースは今やネットで即拡散ですしプロモーション情報が漏れると、事務所も他クライアントとの契約に差し支えることや露出計画に狂いも出ます。

大げさになると損害賠償ごとなる可能性もあるので案件の情報管理は、ごくごく限られた関係者のみで共有します。(クライアント内でもできるだけ、公開までは関係者のみで収めるようにしてもらってます)

【まとめ】失敗しない芸能人・有名人との仕事のやり方

・芸能人への仕事の依賴は、キャスティング会社に依頼する
・依賴は「事前資料がすべて」徹底的に作り込むべし
・ギャラは相場もあるが、基本は内容に応じて交渉
・契約書が双方の命綱である
・現場は香盤で回る。香盤は綿密に作成しよう
・芸能人と接する際は、営業の配慮力がポイント
・タレントさんOK事項も必ずマネージャーさんにも確認しよう
・色校正はシビアで予算を使う
・情報管理は徹底しよう

いかがだったでしょうか?

芸能人との仕事は、配慮だらけで疲れますがやはり広告仕事の花形でもあります。チャンスが巡ってきたら積極的にチャレンジすることをおすすめします。仕事のスケールが段飛ばしで上がることは間違いないです。

あと営業担当さんに言いたいことは、
とにかく予算いっぱいもらっとけ(笑)です。

芸能人案件は、実弾量が物を言います。

(完)