パラダイムシフトと魔法の杖
この記事は2020年5月に執筆した記事です。
今日見つけたニュースで
美容の支出「¥0」が4割越え | ヘルスケア女性マーケティングのウーマンズラボ【女性ヘルスケアトレンド】womanslabo.com
ってのがあったけど、
もうパラダイムシフト祭りだよね。
自粛→外出の必要がない→美容の支出も減る
あたりまえのことだが、気になるのは解除後に消費が戻ってこない←このパターン。
あれ?別にそこまで必要なくね?
って気づいちゃうパターン…。
思い出されるのは2011年に起こった東日本大震災の時、世の中の広告が一斉に止まったこと。多くのクライアントの広告が離れたけど、この時、実は多くの企業が気づいたことがある。
あれ?広告別に必要なくね?…と。
今まで折り込んできたチラシを入れずとも、お客は普通に店頭に来た。TVCMがなくとも消費者の動きは実は「さほど」影響がなかったと聞く。
なんとなく大量消費、大量投下していたものに疑問符がつく。
その時は広告業界の人間は誰もがマズイ思っただろうし、無理やりクライアントを説得する人間もいた。
そんな中、有能な人もいて(博報堂だったような…忘れた)、
広告業界は次なる価値観として「エンゲージメント」っていう発想を持って、広告を単なる発信手段ではなくコミュニケーション手段として一層に活用する考えが広まったのがこの頃だったように思う。(正確にはもっと前だったかもだけど、地方に考えが入ってきたのはこの頃だった)
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今は飲食業どうするの?っていう話題で持ちきりだけど美容も、アパレルも、広告もまあまあガチヤバい。
劣勢企業の中には、これまで当たり前のようにあった取引先への発注をキャンセルした話も聞く。そんな中、明るい材料があるのはやはり「オンライン」だろう。
eコマース市場はここ10年で「5%→10%」で伸びてきたけど、
緊急事態宣言下付近のここ8週で10%→25%と脅威の15%伸びを見せているらしい。10年でかかったことを、わずか8週で軽く超えてしまったのだ。
オンラインはどちらかというと、コミュニケーションの補完やブランドをフォローするものであったり、「サブ市場」的に使われてきた。優先順位でというと2の次、3の次。だ。
リアルあってのバーチャル(オンライン)というのは、まあ当たり前の発想だと思うけど、これは別の見方をすれば「企業のご都合」とも見える。
消費者の立場からすれば、どんな形であれ「価値」が提供されればいいのだから。
いつのまにか我々は「価値があれば勝手にお客は寄ってくる」と盲信していたのではないだろうか。
このタイミングはこちら側からすれば『価値をどう届けるか』という商売そのものの原点に還るタイミングにあるようにも思う。
届かないことに不満を抱くだけじゃ現実は変わらない。
ネガティブさを生かしてこその『商魂』だ。
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最悪のシナリオは、消費が戻らないまま感染が広がることだ。そうなると大量生産はなくなり、人は本当に価値を感じたものにしかお金を使わなくなる。
自粛期間の中で、今まで無為に使ってきたお金に「別に使う必要ないか」と気づけたものがどれだけ多いことか。
とはいえ、1000円のものが3000円で売れるわけもない。
やはり縮小する市場を前提に生き残るためのアイデアを振り絞らなければならない。
——大量に生産して、大量に消費。
まずは、この発想から脱却しなければならない。
そんな中、アイデア溢れているなと思ったサービスが海外にはあって
動く企業は動いているので見習いたいなと思う。
例えば、
◎バーチャルテイスティング
→画面越しにソムリエが1対1のワイン解説。ワインは事前に送る。こだわりに加えて割安さも提供。ファン化。
◎ケアスペースや生活空間としてのホテル活用
→リモートワークスペース、一定期間の別荘活用。介護利用。安全担保。
◎自粛用のミニサイズケーキ(ホームサイズ)
→手洗い方法などケーキにコロナメッセージが書いてある。配送前提。(確かにケーキを買いに行かなくなったが、食べたい…)
あと私の身近ではこんなサービスも↓
◎送迎付き美容室
→完全消毒自動車にてお出迎え。安全担保。割高だけどお年寄りは高利用率。(年配者は割と裕福)
などなど、世界は凄いなと思う。
外に出れないから→美容が必要ない
外に出れないから→服が必要ない
店舗に人を呼べないから→広告は必要ない
ではなく、
サービスそのものが社会に対して役に立っていたならば、そこは疑うべきじゃないと個人的には思うし、単にモノを売りたいためだけに商売をしていた訳ではないはずだろうから、軸もブレるべきではない。
制限ある環境でこそ「価値の提供方法」を考えるべきだし、だからこそ勝負できることもある。
オンラインは魔法の杖じゃないけど、
明暗を分ける鍵にはなると思う。
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